石、といってもただの石じゃない。
磨いても光らない(と思う)けど…。
新卒で入った会社、いちばんお世話になったのはトンネル部長だった。
おっかないイメージしかなく、絶対近づきたくない人だった。
ある夜、そのおっかない人と社員寮の入り口で出会ってしまった。
蛇ににらまれた蛙(初々しい私)は「飲みに行く?」の誘いが断れれなかった。
(否、怖いもの見たさ?でついていった)
けど、それから退社まで、いちばんお世話になったと思う(専らお酒の席で)。
そのトンネル部長にもらった石。
まさに、青函トンネル工事の関係者で、現場談義も面白かった。
ときどき、過去に関わったおっかない人たちを思い出す。
ボコボコにされて、当時は鬼としか思っていなかったけど、おっかない分と同じくらい、部下に対する愛情と優しさと責任を持ち合わせていた気がする。
おっかない人が許されない、いまの職場はちょっとさびしい。